2012年9月3日月曜日

「原発事故一年半 鎮魂ときぼうをめざす」全国交流集会in福島

9月1日・2日、福島市で全国交流集会がありました。
1日(土)は、バス4台で計画的避難区域になっている
飯館村の様子を見てきました。

飯館村に入った途端、住居や山々は美しいままなのに、
農地だけが荒れ果てていました。
人がいないことが切実に感じられました。
放射能さえなければ、ここで幸せに暮せたはずなのです。



飯館村役場で、議員の佐藤八郎さんからお話を伺いました。
福島第1原発の水素爆発直後、放射能が多量に村に降り注いでいるとは知らず、
南相馬市や双葉郡からの避難民を500人収容してしまったそうです。
その後、計画的避難区域に指定され、受け入れてしまった人々に
申し訳ない思いで悔やまれたそうです。
情報が正しく出されていなかったので、無理もないですよね。
東電・政府の事実隠し・無責任さ、人の命を蔑にする姿勢に、
再度怒りがこみ上げました。



役場は除染されていたので、放射能値は0.7μ㏜/hくらいでしたが、
結局集められた汚染物質は袋に詰められ役場の裏に置かれたまま。
ブルーシートがかけられているものは、
かなりの数値の放射線を出しているものだそうです。
手前の袋は、15μ㏜/hの数値が出ました。
現地の方は、「仮々置き場」と呼んでいるようで、
このままいつ処分されるか分からないそうです。



こちらは、村営の本屋さん。とてもきれいな建物です。
窓にこのようなメッセージがありました。
「きっといつか再オープンするぞ!!」
どんな思いでこのメッセージを作ったのでしょう。
本当に悔しかったに違いありません。


2日(日)、福島駅西口の「ホテル福島グリーンパレス」で
全国交流会が行われました。

開会・来賓あいさつの後、現地からの報告ということで、
2人の方からのお話がありました。
その一人は、飯館村村長の菅野典雄さんでした。
「までいライフ」という独自のスローライフ政策のもと、
村民を大事にした村づくりを進めて、
「日本でもっとも美しい村連合」の加盟を果たした直後の原発事故だったそうです。
1番困っていることは、「分断」が起こっていること。
家族が分断され、地域が分断され、村が分断されたしまったこと。
避難した人・しない人の間でも、分断が起こっているのだそうです。
そういう福島の現状を、とにかく見に来てほしいと訴えていました。




午後からは、シンポジウムが行われました。
4人のパネラーの方々から、4つの事故調査委員会の内容の違いや、
活断層の危険性の話、内部被ばくの状況、
原子力村内部での再運転反対運動などについて話題提供がありました。
とにかく、除染が進んでいないこと、東電の賠償が進んでいないことが問題だ、
という意見が会場からも出されました。

最後は、原発からの撤退に向けて対話・議論を進めること、
再生可能な自然エネルギーなどへの転換を進めること、
福島を忘れないように、現地福島に足を運び、支援していくことなどを
アピールとして採択して、終了しました。

私たちができることは、やはり福島の現状を
多くの人に知らせ、見てもらうこと。
宮教組でバスツアーを企画しようか、
と帰りの車中で話題になりました。
そして、女川原発が同じような事故を起こさないように、
確実に再稼働を止めること。頑張りましょう!








 

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